Niels-Henning Orsted Pedersenがあまりにも巨大な存在になって,デンマーク国外で演奏活動することが多くなってきた現在
、その留守(?)をまかされるベーシストのリーダー格の二人が、イェスパー- ルンゴーとマッズ
ビンディングである。どちらも欧州を代表するベーシストで、間違いなく国際級の評価を与えられている。日本には、ルンゴーはDukeJordanと、ビンディングはHank
Jonesとやって来ている。日本でも、この二人のファンが多くなって来ているが、私の好みからいえば、遥かにルンゴーの方が好きだ。その理由はいくつか有るが・・・。
そもそもマシュマロレコードはその発足時、ジョーダンの録音を多く手がけていたので、自然ジョーダンとの共演が多いルンゴーの出番が多かった。それより、ルンゴーのほうが、ずっとジャズ的なベーシストと思えるからだ。まずビート感、音色、ソロとどれをとっても、ルンゴーが上である。マシュマロレコードに彼を初めて起用した当時もすでにすばらしかったが、今は本当に素晴らしい。
あるとき、電話で彼と話をした時、私が<ヨーロッパ最高のベーシスト>と言うといつも控えめな彼が珍しく,<そうかも知れない>と自信をうかがわせていた。彼は人柄も良く、知的である。彼は自分のスタジオをもっており、録音も手掛けるが、そう言えば、不思議に、ベーシストには、サウンドエンジニアや、レコードレーベルを持つ人が多い。
例えば、イギリスのピーター インドもそうである。そして、概して、知的でもの静かな人が多い。面白いもので、これは絶対ベ-スという楽器と無関係ではない。2,3年前に、彼の家で話をしたとき、「貴方のベストの録音はどれですか?」と訊いた事がある。彼は暫く考えて、Warne
Marshとやった、クリスクロス盤の、"Ballads"ですと答えていた。彼は自分と共演したMarsh,Tommy
Flanagan, Hank Jones, Teddy Wilson,Paul Bley等との演奏を録音(個人的に)たくさん持っている。私も幾つかをコピーしてもらったことがある。私は今、一番関心をよせているベーシトは、カナダのNeil
Swainsonなのだが、ルンゴーのプレイにもいつも楽しくさせてもらっている
さてもう一人のベーシスト、ビンディングもデンマークでは、別格の一人。この人がデンマークと同時に日本でも有名になったのは、SteeplechaseのDuke
Jordan,“Fly To Denmark”によってである。当時のビンディングは、勿論、成長途上で、今聴くとそれなりの良さである。そして、製作者、本人のNiels-Winther自身、ビンディングの音が好きになれないといっていた私も、音はともかく、どうもあの飛び跳ねるようなリズム感にすこし抵抗があるのだが、それでも、素晴らしいベーシストであることには間違いない。彼がリーダーをつとめる、Enrico.P,Roger
K,Carsten D,の諸作は内容も良いし、日本でも人気が高い。最近でた新人ピアニスト、Peter
Rosendahlのものもよかった。数年前、ビンディンからこのトリオでマシュマロレコードで録音できないか?と言う話があったが、なんとなくその気になれなかったのは、多分、私がそれほど強くビンディングのプレイに惹かれていないからだと思う。 |